会計基準委員会は、タイの財務報告基準を国際財務報告基準の標準に合わせる方向で進めています。この改正は、2022年1月1日以降の会計期間から適用されます。
2021年度は、2020年度から5つの会計基準の改正がありました。この改正は、以下の原則の改正により生じたものです。
補正 /強化 |
会計基準への影響 |
Covid19によるレント・コンセッション |
TFRS 16 |
利率ベンチマーキング- フェーズ 2 |
TFRS 4, TFRS 7, TFRS 9, TFRS 16 及び会計実務や保険事業の情報開示 |
IFRS9適用の一時免除措置の延長 |
TFRS 4 |
備考:Covid19によるレント・コンセッションを除き、これらは2020年6月1日またはそれ以降に始まる会計期間から適用されます。
Covid19によるレント・コンセッション
IFRS16の改正であるCovid19によるレント・コンセッションは、2020年6月1日から有効となりますが、それ以前の適用も可能です。この改正では、リースについて、Covid19の状況を直接受け、特定の条件を満たしたためにリース条件の変更が行われたレント・コンセッションについては、実務上、あたかもリース条件の変更が行われてないものとして会計を行うことが認められています。
IFRS 9 適用の一時免除の延長
IFRS 4で改正がされている、IFRS9適用の一時免除の措置が二年間延長されます。これは、2023年1月1日またはそれ以降の年度報告期間から無効となります。
利率ベンチマーキングの改正-フェーズ2
利率ベンチマーキングの改正 (フェーズ2) は2022年8月に発行され、IFRS9、IAS39、IFRS4、IFRS16が改正されました。このフェーズ2の改正は、利率のベンチマーキングの改正により代替のベンチマーキング率により生じたキャッシュフローや売買関係の変更など、財務報告に影響をもたらす可能性があります。このフェーズ2改正の目的は、以下の通りとなります。
・改正によりキャッシュフローや売買関係に変更が生じた際に、IFRS標準の適用で会社をサポートすること
・会社が財務諸表の利用者に有用な情報を提供することをサポートする
本記事はRSM会計シニアマネージャーのAmornrat Sae-Liwにより監修がなされたものです。法廷会計学の弊社サービスに関するご質問、その他会計、税務、給与計算、法務等に関するご質問は、こちらまでお気軽にご連絡下さい。[email protected]